葬式の知らせを受けて、慌てて準備を始める中で「ネイルを落とす時間がない」「せっかくのネイルを外したくない」と悩む人は少なくありません。現代では性別や年齢を問わずネイルを楽しむのが当たり前になっており、少し前とは感覚が変化しています。本記事では、葬儀におけるネイルのマナーと、困ったときの対処法について紹介します。
ネイルは必ず落とすべき?葬儀の基本マナーを知っておこう
葬式では、故人や遺族に対して失礼のない身だしなみを整えるのが基本です。そのため、華やかなネイルは場にふさわしくないと考えられてきました。
しかし、現代の価値観に照らし合わせると、必ずしもすべてのネイルがダメというわけではありません。以下で詳しく見ていきましょう。
時代とともに変わるマナーの考え方
少し前までは、葬式にネイルをしていくのはマナー違反というのが常識でした。しかし、今はネイルをする人が増えており、男性がネイルを楽しむことも珍しくない時代です。そのため「ネイルをしているから必ずしも不謹慎だ」と決めつける必要はありません。
無理にサロンへ駆け込んでオフしたり、急いで自分で落として爪を傷めたりすることが、必ずしも正しい選択とはいえないのです。実際には、落ち着いた色味で目立たないデザインであれば、そのまま参列する人も増えています。
状況に応じて柔軟な判断を
ネイルをしていること自体よりも、周囲に与える印象やその場にふさわしいかどうかという視点が大切です。あまりにも派手なデザインやキラキラしたストーンがついているものは、どうしても目立ってしまいます。今の自分にとって無理のない方法を選び、相手を悼む気持ちを優先させて判断しましょう。
ネイルをしたまま参列する場合の対処法
落ち着いた色味やシンプルなネイルであれば、そのまま参列しても問題ない場合が多いですが、派手な色味やデザインにしている場合は、ネイルを隠す方法を検討しましょう。できる範囲で目立たなくする工夫はいくつかあります。
ネイルを隠せる専用ポリッシュを活用する
ポリッシュと違い、ジェルネイルやスカルプネイルはすぐに外せるものではありません。そこで、現在のネイルを隠してくれる専用ポリッシュを使う方法がおすすめです。専用ポリッシュは、葬儀などの急な予定でネイルを隠さなくてはいけない方向けの商品で、ベージュ系や薄いピンク系のカラーで覆う専用ポリッシュです。
短期間だけ落ち着いた印象に整えられるため、仕事や予定の都合でネイルを維持しなければならない方にも向いています。パーツなどは完全に隠せるわけではありませんが、手元の印象をやわらげる効果が期待できます。
葬儀用の手袋を着用する
ネイルを見えなくしたい場合は、葬儀用の黒い手袋を着用するのもひとつの方法です。とくにストーンやラメが付いたネイルは遠目からでも目立ちやすいため、手袋を着けることで視線を集めにくくなります。また、手袋はネイルを隠すだけでなく、全体的に落ち着いた印象を与えられる点もメリットです。
ただし、焼香や受付などで手袋を外す場面があるため、完全に隠し続けられるわけではありません。そのため、ネイルがかなり派手な場合は、ほかの方法との併用も検討するとよいです。
ストーンやパーツは絆創膏で隠す
すべての爪が派手なわけではなく、数本だけパーツやストーンが付いている場合は、絆創膏を使って目立たなくする方法もあります。たとえば、ワンポイントの装飾が付いた爪だけを覆えば、全体の印象は大きく変わります。急いで参列しなければならない場合でも手軽に対応できるため、応急処置として活用しやすい方法です。
ただし、すべての指に絆創膏を貼ると不自然に見える場合があります。必要な部分だけに使用し、できるだけ自然な見た目を意識するとよいです。
誰の葬式なのか、どのような参列者が集まるのかも考慮する
どのような対処をするべきかは、葬儀の状況によっても異なります。自分の状況に当てはめて、ベストな選択を考えてみてください。
親族の葬式ではネイルを外すことも検討する
友人や知人の葬式と比べて、親や祖父母、兄弟姉妹など近しい親族の葬式では、より身だしなみが求められる傾向があります。そのため、時間や状況に余裕があるのであれば、ネイルをオフしたり、目立たない状態にしたりすることを検討するとよいです。
とくに喪主や遺族側として参列する場合は、多くの参列者と接する機会があります。故人を見送る場の雰囲気を考えると、できるだけ控えめな装いにしておくほうが安心です。
家族の考え方によってはそのままでもよい
近年は価値観が多様化しており「最後くらいは普段の自分らしい姿で故人とお別れしたい」と考える人も増えています。実際に、故人が生前からネイルやおしゃれを楽しんでいた場合や家族全体がそうした価値観を理解している場合は、ネイルを無理に外さず参列するケースもあります。
葬式の形も以前に比べて自由になってきているため、必ずしも昔ながらの考え方だけが正解とは限りません。親族の立場で判断に迷う場合は、自分ひとりで決めるのではなく、家族や親族と相談して方向性を決めると安心です。
年配の参列者が多い場合は注意する
年齢層が高い方の中には「葬式ではネイルをしないのが当たり前」という考えをもっている人も少なくありません。そのため、若い世代から見ると問題のないデザインであっても、好ましくない印象をもたれる可能性があります。
とくに親族が多く集まる葬式では、世代による価値観の違いが表れやすいため注意が必要です。不要な誤解や指摘を避けたいのであれば、できるだけ目立たない状態に整えておくほうが無難です。
まとめ
葬式にネイルをしていくことについて迷う場合もあるでしょう。しかし、基本は故人を偲ぶ気持ちが大切です。もしどうしても気になるなら、ベージュを塗ったり手袋を使ったりして隠す工夫をし、自分自身の心を落ち着けてお別れに向き合ってください。また、親しい関係であれば事前にオフするなど、関係性に合わせた柔軟な対応をおすすめします。あまり思いつめず、丁寧な対応を心がけることが大切です。